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研究解説

受理された論文などについて、研究成果を日本語で解説します。

研究内容

主に過去のヒトの子供の授乳・離乳を、生物進化と社会文化の観点から研究しています。授乳・離乳は哺乳類としてのヒトを特徴づける性質のひとつであるとともに、社会・経済・文化的な要因によっても大きく影響されます。授乳・離乳習慣 (子供に何歳までお乳を与えて、何歳からどのような離乳食を食べさせるか、など) は、その集団の出生力や健康状態と密接に関わっています。そのため、さまざまな集団や個人について、多様な授乳・離乳習慣をもつ理由や結果を調べることは、人類学の重要なテーマのひとつとなっています。

研究には主に同位体分析という手法を用いています。数理統計、行動観察、分子生物学的手法などにも興味があります。


総説

地球化学分析による授乳・離乳習慣復元 (レビュー)
安定同位体分析・微量元素分析を利用して授乳・離乳を調べる研究についてのレビューです。過去のヒトが中心ですが、ヒト以外の霊長類や哺乳類、現代人を対象とした研究についても包括的に説明しています。


霊長類学

ウガンダの森林における霊長類の異種間グルーミング
野生下で、チンパンジーのコドモがレッドテイルモンキーからの要求にこたえてグルーミング (毛づくろい) をした珍しい事例について記述しました。

飼育下チンパンジーにおける同位体オフセットの推定
飼育下のチンパンジーを利用して、食物と毛/糞のあいだの炭素・窒素安定同位体比の差分を推定しました。この値は食性復元で重要なパラメータになります。


人類学・考古学

離乳後の食べ物
すでに報告されている世界中の古人骨集団の安定同位体比メタ解析し、離乳後のヒトの子供が何を食べていたかを調べました。

ゆりかごから墓場まで
多元素・多組織の同位体分析により、江戸時代のある家老のおばあさんの生涯を復元しました。

縄文時代の離乳年齢
縄文時代の狩猟採集集団の古人骨について、同位体分析という手法を用いて授乳・離乳習慣を復元し、農耕の開始と離乳年齢の関係について考察しました。

江戸町人の食性の個人差
江戸時代の遺跡から出土した町人の骨について、同位体分析という手法を用いて食性を復元し、個人間の違いや、社会階層・地域による違いを考察しました。

オホーツク文化における離乳年齢
北海道・オホーツク文化の遺跡から出土した小児骨について、同位体分析という手法を用いて、授乳・離乳習慣を復元して出生率を推測し、当時のオホーツク文化の分布域の広がりとの関連を議論しました。

中世鎌倉・由比ヶ浜南遺跡における授乳期間
中世鎌倉の遺跡から出土した古人骨集団について、同位体分析という手法を用いて、授乳・離乳習慣を復元し、当時の健康・栄養状態、および都市化との関連について考察しました。

オホーツク文化のヒトとイヌ
北海道オホーツク文化の遺跡から出土した古人骨・動物骨集団について、同位体分析という手法を用いて食性を復元しました。ヒトとイヌの食べ物が違っていました。

都立一橋高校遺跡における授乳・離乳習慣復元
江戸時代前期の江戸の遺跡から出土した古人骨集団について、同位体分析という手法を用いて、授乳・離乳習慣を復元し、江戸の都市化と人口動態について考察しました。

過去1万年間のヒト集団における離乳年齢
小児骨の窒素同位体比から離乳年齢を客観的・定量的に解析するプログラムを開発し、先行研究で報告されている世界中の39の古人骨集団 (約8.5千–200年前) での結果をメタ解析しました。

有珠モシリ遺跡における授乳・離乳習慣復元
北海道続縄文時代 (2300–1700年前) の有珠モシリ遺跡から出土した古人骨集団について、同位体分析という手法を用いて、授乳・離乳習慣を復元しました。


方法論

考古魚骨の前処理法についての検討
考古魚骨からコラーゲンを抽出して安定同位体分析する際に、どのような方法で抽出をすれば良いのかを検討しました。

コラーゲン抽出法の比較
安定同位体分析による食性復元では、古人骨からコラーゲンを抽出しますが、ふたつの方法を比較検討しました。


科学と社会

iPS細胞のインパクト: 科学者・報道機関・人々の注目の違い
iPS細胞に関する論文・報道・ウェブ検索数の定量的調査と、それらの内容の定性的評価をもとに、iPS細胞の研究が、科学者・ 報道機関・一般の人々より、いつからどのように注目されたのかを考察しました。




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